みなさん こんにちは”廃道大好き”ハッキれん です。
いつもいつも国道の旧道や道路遺構を取り上げていますが、
今回は現役県道です。
といっても普通の県道ではなく、いわゆる険道です。
ま、そんなに険しくは無いんですが。
ルートは岐阜・三重県道25号線 南濃・北勢線です。
通称『二之瀬峠』、『二之瀬越え』と呼ばれています。
なぜここか?
実はここは小規模ながら 自転車のヒルクライムレース が行われたりするところなんです。
しかも優勝ラインのタイムが17分台・・・、化け物か?
まさに鉄人。
でこのルートを登ってみるわけですが、
上り下りをするんじゃないです。
とりあえず岐阜県側から上るだけです。
頂上で終わり。
そう今回はひたすら上るだけです。
↓ルート図
スタート地点を振り返って撮影
この交差点から分岐してきます。
交差している道は岐阜県道56号線、左折で養老方面、右折は『駒野』交差点で国道258号線と交差します。
↓現在地
さっき交差点を左折してきた軽トラックが追い越していきました。
このあたりはまだ民家が点在していて、生活道路の雰囲気が溢れています。
この先の二之瀬越えで三重県に抜ける人も少なくないようで、
家族連れっぽいミニバンも数台通過していきました。それらを見送ってから出発します。
『走行注意』の看板がいきなり出迎えてくれています。では出発!
↓現在地
やがて集落の中を抜けると、緩やかな上り坂だった道が次第に勾配を強くしていきます。
下の写真の分岐は、左折が採石場への入口です。
当然関係者以外立入り禁止、でもいつか入ってみたい・・・。
採石場をすぎるとゲートが現れました。
この道は冬季:12月上旬(積雪時から)〜3月下旬までは通行止めになります。
また連続降雨による通行止めも行われる道です。通行には充分注意が必要ですね。
ゲートを抜けてしばらく上ると、今度はロックシェードが出現しました。っと、それよりもっ!
見えてますよ!
この先の道が!!
↓現在地
洞門に近付いて撮影
まだ新しいようで、コンクリートの汚れは少ないです。
でもその割には屋根の上の植物の侵食状況は尋常じゃない気がしますが・・・。
まぁ、夏場の薮の繁殖力はとんでもないですから。
でっかいスズメバチの巣があったけど、どうやら駆除済みのよう。
このあたりで右手の谷の深さは等高線読みで約50m。
落ちたら死ねます。
洞門を突破すると、中央線がなくなります。
でも大丈夫!対向車はほとんど来ません。
コーナーをクリアしながら右手を見ると谷の向こうの山肌に白いガードレールが見えます。
これからあそこに向かうのか。
ちょっと振り返って撮影
谷の底に巨大な砂防ダムが見えます。
ダムの上の右側の山にチラっと見えるのが、今通ってきた道。
さらに上ってから振り返り撮影
場所は地形図の標高点208.9mあたり。
今通ってきた道と、これから通る道が両方見渡せる絶景ポイント。
それにしても 緑が深いがツタ系が生い茂るところを見ると、いかに斜面が急かがよく分かる。
普通の木じゃ育たないんですね。
道はグネグネ曲がる
そしてまだまだ上る
左手の山から沢が流れ出ていました。
車が1台停まっていてそこで水をポリタンクに汲んでいました。
どうやら湧き水(?)を汲んでいるようです。
↓現在地
通ってきた道です。
と、見下ろしてたら向かいの山の上に!
どうやって上がった??
さっき通ったロックシェード やっぱり薮に覆われてる。
さっき見た砂防ダム
地形図で見ると近い位置にありそうに見えますが、実際は高低差があるわけで
平面距離で約250m離れてますが、高低差では150mの差があります。
つまり150mの短辺と250mの長辺を持つ直角三角形の斜辺を求めれば直線距離が出ます。
ん、それって何メートル?? これって中学生の数学か・・・?
爆音で上ってくるドカ
追いつかれるとイヤだけど、こっちは写真撮りながらなんでこのまま待って先に行ってもらうことにします。ま数分でここまで上がって来てくれたよ。
さらに遠くに目を移すと、津島方面が一望できます。
ちょっと霞がかかってますが、ここも絶景です。
ドカの人に先に行ってもらってから再出発です。
ここから一気に道が狭くなる。しばらくの間は写真のような1車線状態です。
舗装もコンクリを埋め込んだ形のものが出現します。
出発前に再度振り返って撮影。
水汲み場の下から小さな滝が流れ出ていました。
↓現在地
狭路区間の途中にお地蔵様がありました。
こういうのが残っているって事は、この道も昔からの主要な街道であったことが分かりますね。
二之瀬越えは今でこそ舗装された道ですが、かつては険しい山岳路だったことでしょう。
土木事業の偉大さがよくわかる。今じゃ季節さえ間違わなければ軽装でも越えれます。
この道路、上り初めからこんな看板が再三立っています。
不法投棄がいかに多いかが伺える看板ですが、ホントにカメラある?
見渡して探してみたけど分からんかった。??超小型CCDか?
この退避スペース兼道祖神様安置ゾーンでしばらく休憩していると、
下からまた轟音で上ってくる車が・・・、またドカか?
いや このエンジン音はディーゼル?
おぉい!!
トラックって!!!!!
ムチャすんな!
このあと道は再び2車線に復活します。
下の写真の中央部の白いのはガードレール
この道オリジナルと思われる『転落注意』看板。
道路の維持管理が大垣土木事務所のため、そこの自作と思われる。いいぞ県道クオリティ。
ここまで上ってくると残りのコーナーも少なくなってきました。
勾配も緩やかになり、峠が近いことを予感させます。
おお、あのカーブミラーの先には・・・、
↓現在地
頂上到着!!
この先が三重県です。
ここはちょっとした広場になっています。
登山道があったりダート林道の入口があったりと、この日も数人のハイカーらしき人達がここに車を停めて山に分け入っていました。
ここから先の道は下りで いなべ市 に入っていきます。
下りた先には『御弁当谷』という興味のある名前の谷があるんですが、実際行ってみたらなんてことのないとこでしたんで写真はありません。ごめんなさい。
この二之瀬越えは平日だと通る人もまばらですが、土日には登山目的のハイカーやバイカー(自転車乗りね)、またライダー(こっちがバイクね)達が訪れる場所です。
ガードレールも設置されてますが、やはり狭い区間や急なカーブが続いたりします。
車で訪れる人は運転に充分注意してください。
また、通行止めゲートを越えると車の場合はUターンする場所が限られます。
これは危ない(自分の運転技術では無理だ)と感じたならそのUターンゾーンを逃さずそこで必ず引き返してください。
また自然が多く残された場所なので、それらを破壊するような行為は絶対に控えてください。
エコが大きく叫ばれているこの時代に、それらの行為はただのエゴです。
このブログを読んで興味本位でここに行くのは個人の自由ですが、
そこでの行動は各自の自己責任でどうぞ。
じゃ、おしまい