『シッタカ橋』を知っているか?
 
 
 
 
 
『シッタカ橋』という橋があるのを知っているでしょうか?
 
シッタカ橋というのは岐阜県白川村の国道156号線を走っていると現れる橋の名前です。
初めて見たときは岐阜県から石川県に抜けようと車で国道を走っているときでした。
 
緩いアップダウンの続く道を快適に走行していると、道端に白看板に『シッタカ橋』の文字が目に飛び込んできました。
一瞬そのネーミングに『えっ!?』と思いましたが、シッタカ・・・というその響きから読み間違えたかとも思いました。
でもわざわざ車を停めて確かめるほどでもないだろうとそのときは思いました。
 
そしてその旅の帰り道に再度走る車窓に『シッタカ・・・』の文字を確認し、
その存在を認識することになりました。
 
 
とはいえ、その帰り道にも車を停めることもなく通り過ぎています。
なぜなら、
@快適なスピードの巡行を止めたくなかった。
A名前は変わっているが橋自体はどこにでもある感じの橋のように見えた。
B帰ってネットで調べれば分かるだろうと思った。
Cシッタカ橋?だから何!?                     
 
 
だが帰ってググッて見てもよく分からなかった。
変な名前・・・、何を知ったかしてるのか・・・、等の紹介をされているブログは多数ヒットするが
橋自体の情報は非常に少なかった。
その少ない情報で分かったことは
@シッタカ谷に架かっているのでシッタカ橋
A・・・・・・・・
それだけだった。
 
それ以来、会社で誰かが知ったか発言をするたびにこの『シッタカ橋』の話をしていたが、
「へぇ、どんな橋?」
と食いつかれると返答に困る。
 
「え、普通の・・・、フツーの・・・、橋」
 
まさに 知ったかぶり である。
 
ごめんなさい。
シッタカ橋を知ったかしてました。
 
これじゃダメだ。
もっとちゃんと知ろうと思う。
シッタカ橋に失礼だった。
シッタカ橋を知ったかで終わらせない。
 
そこでGWを利用して実際にじっくりシッタカ橋を見に行くことにした。
まぁ、別にGWじゃなくてもシッタカ橋は見に行けるんですが、
せっかくなんで周辺観光も盛り込んで行く事にした。
 
これを読んでいるあなた、
今日あなたは『シッタカ橋』を知ることになる。
 
 
 
飛騨をなめていた。
 
決行の前日、GWの高速の渋滞を嫌い、
深夜に出発し早朝に飛騨入りする予定を立てました。
朝早い時間に道の駅に車を停めて、そこから自転車で目的地に向かう。
そういう計画です。
直接車で橋に向かえばいいのでは?
はい。それが一番早いです。
でもせっかくのGWの小旅行で、いきなり目的を達成してしまうのは
あまりにも味気ないと考えた私は、このシッタカ橋訪問ともうひとつ
荘川桜
への訪問も予定に組み込むことにしました。
 
荘川桜自体も車で通り過ぎる際に目撃したことがあるんですが、
車を停めてじっくりと観賞したことはありませんでした。
それならば自転車で両方見てしまえ!
 
ま、車で両方見るのが一番早いんですが・・・。 
 
 
 
道の駅『飛騨白山』に到着しました。
2010年5月2日 6:25
 
 飛騨の朝は予想以上に寒かった。
もう5月だというのに、途中の道の陽の当たりにくい山陰には雪が残っていたりする。
気温は12℃
これが例年に比べて寒いのかどうかは判断できないが、
とりあえずそんなつもりでは来ていないので、いきなりテンションダダ下がり気味・・・。
 
ちなみに東海北陸道の白川ICで降りて国道156号線を走ってきたので、
当然シッタカ橋も確認済みです。
それでもやっぱり自分の足でたどり着くのが楽しいんですよ。
でも、寒い・・・。
半袖Tシャツの上に長袖T、その上にフィッシングベスト(小道具を収納している)、
さらにパーカーを羽織ってみる。
それでもちょっと肌寒い。 
 
 
 
国道を挟んで向いには三方崩山(2058.8m)が聳える。
標高の高い部分の谷筋には白いものが残っているのが見える。 
 
 さぁ、出発準備を始めよう。
 
 
 
とりあえず愛知で買ってきた昼食用のおにぎり、
デジカメ、タオル・・・その他数点の荷物をリョックに入れる。
水分補給用のドリンクはここで購入し て
はい出発前の記念撮影!ぷちパスハンター号
 
 
自転車を組み立てて出発できたのが7時ちょっと前だった。
ここからまずは南に向かい荘川桜まで走る。
途中には今回のもうひとつの見所 御母衣ダム があったりする。
 
実は今回の目的はもうひとつある。
というか裏目的的な目的なんですが、
カッコイイ写真 を撮る。
というのを目指してみようと思う。
 
今まで撮影にはコンパクトデジカメを使っているんですが、
最近一眼デジカメを購入した知人がいまして
この人が言うには
「一眼じゃなきゃカッコイイ写真は絶対に撮れない」
だそうです。
 
そりゃコンデジじゃ限界があるでしょうが、 
コンデジでも工夫次第でカッコイイ写真は撮れると思う。
 
そこでサブテーマとして「カッコイイ写真」になったと思うものを掲載します。
見苦しいかと思いますが、どうかご勘弁ください。
 
 
 
 
 
 道の駅を出発すると道は走りやすい広々とした2車線道で続いています。
あきらかな新道の様相で、旧156号線(白川街道)は東側の集落を通る道で間違いないでしょう。 
 アップダウンを繰り返しながらしばらく走ると、
前方に見慣れないものが見えてきた。
 
 逆光を嫌って一旦通りすぎてから順光で撮影
国道沿いの合掌造りの建物 
 といってもこの国道は新道なんでもともとは白川街道沿いじゃなかったのかもしれない。
 
ほら教科書に載りそうな写真が撮れた。 
 小学校の社会科の教科書だけどな。
 
 
 
飛騨はまだ桜が咲いていた。
国道沿いの桜並木は終始満開状態
といっても桜の写真は撮っていない。 
桜が咲いている・・・、そうか愛知の4月の気温なんだ。寒いよね、そりゃ・・・。
だって荘川桜を撮る予定なんだよ。
こんな道端の桜なんかねぇ・・・。
とこのとき思ったが これが後で後悔することになる。 
 
 後悔は後でするものだよね。
 
桜並木を過ぎると視界に巨大な壁が見えてきた(すでに上の写真にも写ってますが)。 
 御母衣ダム出現です。
 
 
J−POWER(電源開発株式会社)管理の水力発電専用ダム
堤高131メートル のロックフィルダム
 道はダムの直前で大きく右にカーブしながら上りだす。
ここからダム天端の高さ(131m)まで上りが続くことになる。
いきなりクライマックス
 
 
さりげなくこの先のトンネルの危険性を主張している看板が見える。
この先の御母衣ダム湖 沿いの国道には噂に名高いトンネル群が待ち構えている。
一部バイパス化されたとはいえ、まだ離合に気を使う区間もあるんだから
もっと強くアピールしてもいいとも思う。
でも迂回路なんかもう無いんだから、ここまできたら行くしかないんだけどね。
さぁ、上り坂 
 
 
 
のぼりの直線はダム正面で今度はさらに右にカーブしてダムに背を向ける格好になる。
ちょうどカーブから写した御母衣ダム 
 この写真で見ると大きさが伝わりにくいが、かなりの規模のダムなのは間違いありません。
堤体直下にあるのは御母衣発電所
そしてこの国道を挟んで反対側には御母衣ダムのPR施設
『御母衣電力館』
があるんですが、・・・写真撮ってないです。
 
電力館の前で道は再び右カーブを開始し、
たぶん地元の走り屋達には好評であろうと思われる線形をしています。
ダムから下ってくると、ロックシェッドから飛び出して短めのストレートでヘアピンカーブに突入、
次に長いストレートでその先にこのカーブが来て
さらにロングストレート・・・。
楽しそう・・・(公道での暴走行為・危険な走行は控えましょう)。
写真の右上に写っているのがこの先通過するロックシェッド 
 
 
 
 
 ダムに背を向けて坂道を上っているとヘアピンカーブの標識が登場。
ヘアピンカーブって言葉は一般市民権を得ているのか?
このモータースポーツ冬の時代に・・・。
 
 まぁモータースポーツの専門用語でもないか。
 
ヘアピンを立ち上がり短いストレートを詰めると、
さっき見えていたロックシェッド区間に突入。
シェッドの向こうにはさらにこの先の道が見えています。
 
 
ほらこれを抜けるとさっきよりダムが見やすくなったよ。
 
それでも全体が写っていないんですがね。 
 
 
御母衣ダムとマイマシーン 
あえて逆光で愛機を際立たせそうとしたんですが、
完全に失敗です。
さらにダムもなんだかよくわからない。 
 
ダム堤体への最後の関門『福島3号トンネル』(写真右側) 
これを抜ければ御母衣ダム湖畔に到着しますが、このトンネルがかなり曲者
ロックシェッドで始まって途中からトンネルになり、
さらに中で再度シェッドを介して次のトンネルに繋がっていています。
またそのトンネルもシェッドで地上に出る構造。
こちらからだとのぼりで、しかもトンネルとシェッドの接合部で一旦カーブしていて先が見渡せません。
あんまり車で走りたくない構造になってます。
運転に自信のない方は・・・とか言ってもここまできたら行くしかないんですけどね。
 ちなみに左のトンネルは今建設中の新トンネルで御母衣ダム堤体に繋がっています。
完成後この2本の運用なのか、この左側を新道として右を廃止するかは不明(っていうか調べてません)。
 
では右側トンネルに突入開始。 
やっぱり洞内は全体幅が狭く、当然歩道もありません。
突入には後続車の接近がないことを確認してから、
後はひたすら追いつかれないことを祈り、
さらに追いつかれたら早めにドライバーがこちらに気付くことを信じてひた走ります。 
 
トンネルの接合部にて一旦非難。
あれ?これってホントは洞内分岐とかじゃないのかなぁ?(無責任発言) 
このまま走り続けると後続車に引っ掛けられる危険性があるので、
写真にも写っているロックシェッドの部分から外部に脱出します。
これって自転車の特権だよね。車線完全無視! 
 
ほら出た先は御母衣湖畔だ。 
国内のダムでは総貯水量第4位の370,000,000立米の御母衣湖
 その堤体部に無事到着しました。
 
ここまで今行程で最大の上り坂でしたが、
まぁMTBのギヤ比だとこれぐらいの勾配はどうってこと無いですね。
そんな苦もなく上れました。
ママチャリだとこうはいかないと思いますが、
正直そんなに疲れていないんですよ。
なのでここで「あぁ疲れた」というコメントは差し控えさせていただきます。
ま、実際そんなに疲れてないしね。
 
 
【次回予告】
 せっかく来たんだからと
ダムの様子を紹介します。
 
そしてその先には・・・。
 
 
 
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