みなさん こんにちは”廃道大好き”ハッキれん です。




旧長野隧道、
トンネルというのは普通は2個の入口があるもの
なので今度は西側のポータルを探すことにする。











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長野隧道を抜けて西側にやってきた。
こちらには東側より広い駐車スペースがある。といっても旧道と化した現在はここに駐車する人もごく僅かと思われる。当日も誰もいない寂しい状況だった。

長野隧道にこちら側からも歩いて近付いてみる。
こちらは深い掘割により道が切り開かれているのが分かる。
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ちょっと手振れしてるけど、『道隧野長』だ。
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さて旧旧道だが、こちら側もアプローチは事前調査済み。
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【このブログの注意事項】
ここから紹介する道は通行するのに適していない非常に危険な道です。
このブログを見て安易にまねをした場合、あなたの生命に危険が及ぶ可能性がある内容が含まれています。
当ブログを参考にあなたがこの場所に赴き、そこで事件・事故等に遭遇した場合でも、すべては自己責任で解決してください。このブログの管理者はその責任を負いません。


林道のような道を登るとやがて左から平場が近付いてきて合流する形になる。この平場こそ廃道化した旧旧道だ。
ちなみにこの旧旧道よりも古い道が長野峠を越える道で、旧旧旧道ということになるのだがこれはまだ現役登山道として活用されている。
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旧旧道を辿ると道幅や勾配の緩やかさから明治期の馬車道として計画されたことが伺える。今ではちょうどよい作業道となっている。多少の右左折を繰り返すことになるが、道は基本的には旧道に添う形で続いていく。
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杉林の中を抜けて行くと、その先に明るい日差しが見えてくる。
馬車道らしくカーブも緩やかだ。
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旧道が崖下に見える。先ほど見た掘割の上に出た。
おそらく10メートルほど上にいるはずだ。
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やがて道は連続する砂防ダムの手前までやってきた。
そこには谷を跨ぐ鉄骨製の橋が架けられている。欄干が赤く塗られ旧道からでも見上げれば見える。
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鉄骨橋は2本あり、1本目の橋を渡ると2本目の橋の前に新しい目の鳥居が設置されていた。
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この2本目の橋の先の小高い丘の上には祠がある。道はそこで行き止りになるので、この祠のために橋を架けていることになる。ここから見える祠は鳥居と同じように新しく感じる。おそらく最近立て替えられたもののようだ。
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2本目の橋の上から撮影。
とりあえずこの先に行こうとして橋の中程まできた。
ここでいつものように橋の上からの景色を撮影していたときにそれは目に入ってきた。
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橋の上から上流(?)方向を撮影。
土砂により埋もれた谷の先に僅かに見える石造物。
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埋もれていた。
いや埋もれさせたのか?
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僅かにゆるい川底を歩いて近付いてみる。
水はほぼ流れていないが、所々がぬかるんでいる。おそらく雨でも降らなければ川になることはないだろうが、ここは砂防ダムの川底であることに変わりは無い。
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ちょうど要石の部分を中心にした部分のみが完全埋没をまぬがれてそこに残っていた。
こういう状態で見るともう遺跡にしか見えない。古代遺跡ならぬ近代遺跡だ。
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翼壁の先には石組みによる樋がある。
石を成型して水が流れるように丸く削ったのだ。
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埋もれたおかげで要石が目の高さより下にある。
これをありがたいと取るか、もったいないと取るか・・・。
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内部は閉塞している。
これは正直にもったいないと思う。
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せっかくの総石造り隧道が・・・、
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見る影も無く埋もれてしまっている。
もったいない・・・。


ポータルの上は急な斜面の山がある。
ただ明かりが見えていることから反対側まで越えられそうだ。地形図からは約40メートルほど登れば峠になることが分かる。
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閉塞したポータル前から砂防ダム・簡易鉄橋方面を撮影。
長い年月がこの谷に土砂を堆積させて埋もれてしまった長野隧道・・・。
非常に残念です。
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やはり事前の情報通りに閉塞していた長野隧道。
↓これが長野隧道のあった場所だ。
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前後の廃道については誰かが見つけてくれるだろうから今回は取り上げない。
というより、廃隧道はそっとしておいてあげるのがいいのではないでしょうか?
もう2度と隧道として使われることのない建造物。
もはや遺跡と同然です。
自然と崩壊していくのを待つばかりの状態。
せっかくの貴重な遺産ですが、
もうどうすることも出来ない。

なら、せめて最後は静かに見送ってやるべきでは。

人の手で壊すのではなく、
壊れるのをそっと待つ。

そんなふうに思います。

おしまい

 

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