みなさん こんにちは”廃道大好き”ハッキれん です。


国道260号線のバイパス区間の上り坂です。
概要でも触れましたが、この区間の国道260号線は新旧2本が地図には表記されています。
旧道は難所として知られた峠道だったそうなのですが、新道は快適な2車線道路となっています。
そんな2本の道の違いをこれからご紹介します。
まずは新道からです。



↓現在地
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国道260号線錦峠バイパス
ここの上りからスタートします。一旦錦峠まで上り、帰りは旧道を下ってくるというルートです。
やはり初めに苦しい思いをしておいて、あとは楽なほうがいいという感じですが、逆だと後で体力が消耗した状態で旧道に挑みことになるリスクを避けたいと言う思惑も含まれているのは言うまでもありません。

近くの小学校のコンクリ塀に『海抜7メートル』という標識がありました。
ココはその標識からはそんなに離れていない為、多少高い地点にはなりますがそんなに変わらないはずです。今から上る錦峠は標高219メートルあるから、約210メートルの高低差を詰めることになるわけですね。
装備を整え、
では出発。
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上の写真にも見えていますが、まずトンネルが見えてきます。
『錦トンネル』です。
そこまでの道はまだ緩やかに上っている感じで、これからの道筋をここからでは予想できません。
ホントに200メートルも上るの?
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このバイパスから西側は空き地(将来の拡幅用地?)があり、その向こうにはすでに旧道が見えています。
下の写真の茂みの間の白い線が旧道のガードレールです。帰りはあそこを通るはず。
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トンネルの前までやってきました。ここで左に分かれる道が出現します。これはこのトンネル開通前に利用されていた道路で、これも旧道になります。
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旧道のほうを振り返って撮影。
緩い上り勾配で左に曲がりながら山の中に道は消えていきます。
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このトンネルの前に国道標識(通称:おにぎり)があります。
この道が国道260号線である証しです。
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これが『錦トンネル』のスペック
長さ154メートルに幅は7.5メートル、で2車線プラス歩道付き。高さも4.7メートルで大型車両も通行可能です。


トンネルを抜けるとまたしても旧道が見えます。
先ほどの分岐で分かれた道は、高度を上げて山を迂回していくようです。等高線読みで約35メートルほどの高度差があるはず。そんなにあるの?
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このあとバイパスは左にカーブしながら山の裾を緩やかに上ります。
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6%勾配の標識
水平距離で100メートル進むと6メートル上っているという意味です。
210メートル上がるためには?


↓現在地
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しばらく進むと橋が現れました。
このバイパスには新しい橋が全部で4本存在します。まずはその1本目『錦橋』です。
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これは橋の上からの景色。ここからも旧道が見えます。
というより、常に見えるんです。旧道が・・・。山の木々の間にチラ、チラっと。
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こちらから様子を伺う分には充分走行可能なように思うんですが・・・。

錦橋を渡り今度は右にカーブしだすバイパス。
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またもや分岐です。
さっき分かれた旧道がここで再び合流します。
錦トンネル開通までの間に利用されていた旧道ですね。
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↓現在地
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分岐点
錦トンネル手前の旧道が山を越えてここに合流。右が国道260号です。
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こちらは旧道の様子。
整備された2車線道です。錦トンネル開通まではこちらが国道でした。
現在はこちらも通行はできますが、途中に何も無い道です。
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国道はここで2本目の橋『豊漁橋』を渡ります。
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豊漁橋からの旧道の様子
こちらは谷底から約30メートルの高さですが、旧道側は等高線読みで約70メートル
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谷底の様子   林道(おそらく旧旧道)が見えます。
落ちたら・・・


豊漁橋を越えるともう次の橋が見えています。
その橋の手前の部分に山肌を掘削した跡が見えます。
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道から覗き込むと橋台が設置されています。ここにかつて橋が架けられていたのか、それとも将来の拡幅工事用の橋台なのかは不明ですが、山肌の掘削状態からすると最近の工事のようにも見えるため4車線化工事用のものと思われます。
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ただこの高低差では並んで4車線ではなく上り下りで段差をつけて眺望を確保した上での施工ではと想像できます。都市計画図とかを調べてみる価値はありそうですね。
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たしかにこの場所は景色がいいです。
旧道方面の山並みが見渡せるので、2枚の写真を合成してパノラマにしてみました。
上の写真の中腹付近に横に走る線形がわかりますか?
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同じ写真にピンクの線で旧道を表現してみました。
植生が微妙に違うため旧道の形が線になって残っているのが分かります。

↓現在地
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さぁ、3本目の橋、
『海望橋』です。でも海は見えません・・・。
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海望橋からの旧道。
海の代わりに旧道が望める絶景スポット。
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海望橋を越えると、目の前に青看が見えてきました。
バイパスと県道の分岐案内です。
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国道260号線は右で南伊勢へ、左(直進?)が県道68号線で国道42号線まで行きます。
この県道68号線と国道42号線との合流付近に現在紀勢道のインターチェンジが建設中で、完成すればこの道の交通量も増えるのではないかと思われます。
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で、標識が出たから直ぐに分岐かと思えばその前に4本目の橋が出ました。
『天海橋』です。標識には300メートル先と表記があるように分岐はもう少し先。
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天海橋を過ぎ、左手に旧道を見ながらゆっくりと右カーブ。
その先に再度青看が出ました。そこが分岐です。
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↓現在地
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交差点の様子
右に行くのが国道で左が県道です。国道と県道の分岐なんですが、国道側に逆三角形標識(日本の道路標識には逆三標識は、『徐行』か『一旦停止』のみ)が見えます。
あきらかに県道優先の線形ですね。国道が県道に負ける・・・。と言ってもこの先国道は紀勢南島トンネルに向かうんですが、そのトンネルを出るとそこはまだ工事中で一気に道幅が狭まります。それでも通行は可能ですが現状では大きな顔ができないということか?でもこれが一番マシな道なんですが。
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直進(優先道路)の県道はここからさらに高度を上げて錦峠方面に向かいます。

交差点にあるバイパス開通記念碑
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安全な道路が欲しいという地域住民の悲願が成就されたことへの感謝が述べられています。


ここからしばらくは国道260号線を離れ、県道で峠を目指します。
県道なんで歩道も無く路肩もこんな感じの道になります。またここからは勾配も急になり走りにくい区間になります。
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途中 林道(登山道?)の分岐がありました。『!
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不法投棄車両が・・・・、


急勾配の道をひたすら上るとトンネルが見えてきました。
そのトンネルの手前に橋が架かっています。地図には無かったんですが、『叶橋』だそうです。
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叶橋からの風景
ここが谷をまたぐ最後の橋で、ココから見ると右の山には旧道、左の山には新道と両方が見渡せます。
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叶橋を渡りいよいよトンネルです。
『錦望トンネル』
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トンネルスペックを見ると、竣工が1995年11月

このトンネルの手前にも旧道があります。
ここを左に入っていくと錦峠に直接行く事が出来るようですが、おそらくここが旧旧道でさっきの登山道に繋がるんだと思います。今回はこちらはパスで、現道でトンネルを抜けます。
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トンネルの反対側の様子。
なんかめでたそうな絵が描いてあります。
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↓現在地
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トンネルを出てしばらく走ると左手に分岐が出てきます。ここが旧道との合流地点。
ここを左に行くと旧道で錦峠に向かうことになります。
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『動物飛び出し注意』の標識。
鹿って・・・、そんなわけねぇじゃん。
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というわけで到着しました。
旧道の入り口です。
こちらからでは車両が進入できないようチェーンとA型バリケードが設置されていました。
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新道と県道を使ってここまできました。
次回はここからの旧道の下りです。
さぁどうなっているのか、道は通れるのか?

【次回 予告】
錦峠  はたしてそこは、
本当に廃道なのか?
ついに旧道に挑む。

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錦峠2へ

 

 

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